下水道管更生工事及び、下水道維持管理
下水道管更生工事
「下水道の老朽化が増加し、道路陥没や土壌汚染も増加の危機」
令和3年度(2021年度)における、全国の下水道管の総延長は約49万km。
令和3年度に標準耐用年数50年を経過した管の延長約3万km(総延長の約6%)が、10年後には約9万km(約18%)、20年後には約20万km(約40%)と、今後は急速に増加します。
そして、神戸市の下水道管の総延長は約4,752km(2019年度実績)もあり、昭和40年代に集中的に埋設した下水道管が次々と耐用年数を迎え、2030年には約2,519km(約53%)、2040年には約3,469km(約73%)と急激に増加します。
また、台風や突発的な集中豪雨による浸水被害への対応、大規模地震発生時における下水道の機能確保、循環型社会の構築や低炭素社会の実現など下水道に求められる役割は一層高まっています。
当社は神戸市下水道事業経営計画の基本方針
①快適な市民生活と社会活動を支えます
②災害に備える安全・安心なまちづくりを進めます
③良好な水環境と循環型社会の実現に貢献します
④下水道の見える化に取り組みます
⑤安定した下水道サービスを提供します
に沿い、いかに早く安全で確実に強靭な下水道管を作れるかを考え、従来の道路を掘削して管を入れ替える工法(開削工法)から、道路を掘削せずに既設管(現在使用されている管)の中に特殊な材料を挿入して新しい管を形成する新工法(非開削工法)を採用しています。
下水道管更生工事の流れ
- 既設管を高圧洗浄車と強力吸引車で洗浄し、管内の状況を下水道調査TVカメラロボットで詳細調査
- 水の流れの弊害となるモルタルセメント堆積や木の根侵入及び異物等を超高圧洗浄車・穿孔ロボットで除去
- 特殊な材料を挿入し光の力で硬化させる
下水道維持管理
「市民の皆様の住環境を守る」
【改正下水道法(平成27年5月20日公布、抄)】
(公共下水道の維持又は修繕)
第七条の二 公共下水道管理者は、公共下水道を良好な状態に保つように維持し、修繕し、もつて公衆衛生上重大な危害が 生じ、及び公共用水域の水質に重大な影響が及ぶことのないように努めなければならない。
下水道管の破損による道路陥没事故増加を受けて改正された下水道法では、政令により「適切な時期に、公共下水道等の巡視を行い、及び清掃、しゅんせつその他の公共下水道等の 機能を維持するために必要な措置を講ずること。」と定められています。
当社では神戸市建設局職員の巡回や、住民からの要望で上がった側溝・汚水管の“詰まり・噴出し・悪臭”の解消・清掃を行うことで道路陥没事故等を未然に防ぎ、市民の皆様の住環境を守ることに努めてまいります。
清掃の流れ
- まず高圧洗浄車と強力吸引車で清掃
- 詰まりの原因を下水道調査TVカメラロボット等で詳細調査
- 原因が判明できれば必要な機材を準備し、詰まりの原因を解消
工事の流れ
神戸クリーナー興業株式会社が主に行う業務の大きな流れを説明したいと思います。
清掃
管渠清掃、暗渠清掃、側溝清掃などまずは今までに溜まりに溜まった汚れを綺麗に落とします。
ここで手を抜いてしまうと後の調査に見落としなどが発生する恐れが出てきてしまうためここは入念に作業を行います。
調査
技術の進歩が著しく最近では主に自走式テレビカメラを使用しての調査がメインとなってきております。カメラの口径によって様々な形の自走式テレビカメラが存在し、他にも細かいところは手動で行う必要があり、取付管カメラやサテライトカメラ等を使用します。
補修
調査で発見した破損個所の補修を行います。
補修には様々な工法があり、破損個所の場所や状況により使い分けます。全線ライニング工、部分ライニング工、取付管ライニング工、ます改良工などがあります。こちらも時代の流れで最新の技術は常に更新されています。